「UX JAM & UX Sketch」に行ってきた
PPAP的なノリではじまった「UX JAM & UX Sketch (UX Sketch枠)」、そのレポート。
勉強会の趣旨は以下の通り。
事業開発・新規事業に携わられている方をお招きし、お話を頂く会です。事業開発を進める上での課題(体験設計、顧客開発、社内コミュニケーション、成果の上げ方など)を取り扱います。
まとめ
登壇者の話を聞いて、それをネタにまわりと話して、イベントを楽しむ会だった。
聞いた発表の中から、とくに頭に残しておきたいこと 3つを書き出しておく。
- モノづくりのサイクルを理解し、チーム内で同じゴールをもつこと
- ユーザー要因のコンテキスト以外に、組織や事業におけるコンテキストも考慮すること
- デザイナーの役割はプロジェクトの成功確率を最大化することであり、そのためには見えるもの以外もデザインすること
詳細 : セッション別
LT1「2017年、気にしておかないと乗り遅れる17のUX」
10分の発表なのにすごいボリューム。広範囲な話題をサポートしていて、最近どこかで記事になっていた UX ライティングの重要性も語られていた。
17のUXとはなにか、というのはスライドに書かれているので、ここではひとつだけ。
- 「3. Trigger UX、心理的トリガーをしかける」というやつ
- ユーザーには気持ちいい体験をってよく言うけど、それだけではデザインとかしにくくて。気持ちいい体験をさらに細かく割ったリストがでてきたときに、「あっ、使えそう」と思った
パネルディスカッション「新規事業におけるUXDの役割を深掘る」
- デザイナーって?
- プロジェクトの成功確率を最大化させるために必要な存在
- 「見える」部分以外でもデザイナーは必要とされ始めている。ビジネスや組織づくりといった場面でも、デザイナー視点からの意見は役に立つのではないだろうか
- プロジェクトの上流から入る必要性というのを感じている
- プロジェクトの成功確率を最大化させるために必要な存在
- ビジネスとデザイン、どちらが大事ですか?
- 2つがコンフリクトしないためには、ビジョンを共有することが大事。同じ方向を向いていれば、衝突したとしても解決することが可能
- ただ、ビジネスといえばやはり売上が重視され、そうすると制作スピードも考慮され、そうすると質を高める時間も制限される
- 重要なのは設定したビジョンの中で、いま自分たちがどの段階にいるかを全員で意識すること
- ただ、ビジネスといえばやはり売上が重視され、そうすると制作スピードも考慮され、そうすると質を高める時間も制限される
- ユーザーに価値を届けるのと、マネタイズさせる方法が異なれば、話はより難しくなる
- 広告とか
- 2つがコンフリクトしないためには、ビジョンを共有することが大事。同じ方向を向いていれば、衝突したとしても解決することが可能
- 体験とビジネス、どちらを優先させるか?
- 「ユーザの体験は向上しそうだ、だがそうすると売上は落ちそうだ」という問題が、この世界の至るところにあるのではないか?
- ある。しかし、それは短期的にみたときの結果であり、長期的にみるとユーザー体験の向上は売上につながる
- サービスのフェーズとして、どこに価値を置くかを見定めるのが大事。すぐにお金が必要であるとき、多少お金が入るのが遅れてもいいから将来を見据えてサービスの価値をあげるべきときなど、様々なフェーズがあり、その都度一番必要になること(ゴール)を決める必要がある
- 「儲かるだろうし、使われるだろう。だけどリリースをやめた」というケースはなぜ起こったか?
- 使ってる人の負担があまりに大きそうだったのでやめた。なぜなら、それが続くとユーザーはサービスを継続しなくなるから
- また、レターの場合、単純に楽しいという理由でユーザーがサービスを使ってしまうと、「親孝行している自分を実感する」というサービスのゴールからすこし離れてしまうから
- 「ユーザの体験は向上しそうだ、だがそうすると売上は落ちそうだ」という問題が、この世界の至るところにあるのではないか?
- 新規事業における UX とは?
- ビジネスとデザイン、これはつまりお金とユーザー。常に両方を見ながらサービスを成長させることが大事
- ユーザーを忘れてしまう瞬間がある。売上をあげることに集中してるときとか… 気をつけて!
- モデルを形成し、組織内(チーム)・組織外(ユーザー)で同じ価値観やゴールを持つことが大事
- モデルを使うことで、物事をわかりやすく説明することができる
- モデルとは、つまり図案化に近い
- モデルを使うことで、物事をわかりやすく説明することができる
- ビジネスとデザイン、これはつまりお金とユーザー。常に両方を見ながらサービスを成長させることが大事
LT2「日常から学ぶデザイン - 道具と体験の関係性 -」
「形態は機能に従う」という言葉が印象に残ったこのセッション。視聴者はセッションの冒頭で自分の身近にある道具をひとつ思い浮かべ、その道具を5つの視点から眺めることになった。(「」に自分が思い浮かべた道具を入れて考えた)
- 「」のない日常とは?
- 「」は、なぜこの姿に?
- 「」は、人をどう変えた?
- 「」が馴染んでない理由は?
- 「」は懐が広いか?
より具体的には、発表を聞きながら「過去の時代の代用品は何があったか?」、「道具が今の形になってる理由は?」といったようなツッコミを自分で入れていき、思い浮かべた道具がなぜ今の時代もあるのかを考えた。
僕が思い浮かべたのはフォークだったが、普段身近にありすぎて良いとか悪いとか、一度も考えたことがなかった。日本でいうと、すこし前の時代、代用品といえば箸だった。しかし文化の国際化(人と食の国際化)が進んだ今の代では、モノをつかむ箸よりも、モノを指すだけのフォークのほうが “誰でも使いやすい” から、いまはフォークがあるのかもしれない。
あと、発表中に出てきた「良い道具は人の習慣をすこしだけ変える」という言葉も頭に残っている。自分がつくっているサービスもこうなってほしいと思った。
LT3「世界規模で体験をデザインする - PS4のUI開発やUXの経験から」
※スライド資料は見つからず
音声 UI の話と、ちょっとだけ多言語化の話。
音声 UI は精度の悪さがやはり問題。また、機械の読み取り精度とは異なる問題として、人が喋るときの言いよどみや、間、指示語を認識できないのも、音声 UI がまだ使われてない理由としてあげられた。
多言語化については、事業の最初から考えることが大事。そうしないと良いものはできないし、売上にもつながらない。
発表の最後、「引き算の美学を語ると予算と工数も引き算される辛さ」というのに対して爆笑してた人がいたけど、僕はあまり意味が汲み取れなかった。(くやしい!)
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見つけたら貼る。