CHROMA

世の中の "当たり前" を確認する

デザイナーとして、何者になりたいか

一年に一回くらいはやってるな、これ。つまりよく自分を見失ってるわけだけど、今年もやる。

考えることが多そうなので、記事はいくつかに分ける。

何を作りたいか

「一目惚れするほど魅力的、使い始めに説明書いらず」、こういったものが作りたい。

たとえばこういうのが作りたい。

  • 落ち着いた見た目に惹かれて買った Nexus5X、発売から数年経った今もこれ以上に魅力的な見た目の携帯は見つからない。最初にした設定はいくつか個人情報いれたのと Wi-Fi の設定しただけで、あとは自分のペースに合わせてアプリをいれるだけ
  • Paul Smith の赤の長財布。これぞ一目惚れ。赤い革の色合いは自分の年齢の経過とともに落ち着いてきて、ちょうどいい。お札やカード、小銭をどこに入れたらいいかなんて、すぐわかる(財布だから当たり前!)
    • 陶器、PS2、64

たとえばこういうのは作りたくない。

  • 雑貨屋さんでアッ!と思うものを見つけて、手にとってみるとたしかにステキなんだけど、何に使えば良いかわからないから棚に戻す
  • 機能が豊富で買ったデジタルカメラ、PCと連携して使うつもりだったのに、設定でつまづいて放置

機能をデザインしたいか

ここで言ってるのは、「使いやすい」を実現するために用意する機能、そういうのもデザインしたいかという話。結論としてはデザインしたい。

たとえば機能までデザインされたものとして、iPhone があると思う。あれは機能を先に作って、それに “デザインあてる” やり方では作れないと思う。

すべてのケースで機能までデザインできると思ってないけど、できることなら機能まで口を出していきたい。作った機能をユーザーにどこまで提供するか、そもそもその機能はいるか、など。

ハーフマラソンは新鮮

ハーフマラソンに参加した。

僕が過去に走った最長距離は8キロ、今回のマラソンは約20キロなのでこの記録を大きく更新した。

走ってる間の話はあまりない。しんどかった。

走ったあとの体験がおもしろかった。まず走り終わったあとはへとへと、ゴールしたあとはすぐ地面に寝ころんだ。

20分くらい寝ていると、自分がすごくお腹が空いていることに気づく。給水所に輪切りのバナナとクッキーがあったので、スタッフのおばちゃんにひと声かけてから両手いっぱいにそれらをいただく。これを食べたあとに持参した弁当を食べたがそれでも足りず、コンビニでパンとおにぎりとお菓子を買って食べた。まだお腹は減っていたが、これ以上はなんか体にやばいと思ったのでやめた。

マラソンの会場から離れて銭湯に入る。この銭湯には電気風呂があったので、走って疲れた足の筋肉をほぐすために、電気が流れてる場所に足を入れる。「ブルブルブルッ!」足がおかしくなったかと思うくらい震えたので、すぐやめた。

帰り道、親指にできた血豆が痛くて、靴を履いてられなくなった。靴を脱ぎ、人目を避けながらはだしで帰った。

取り戻したい過去の習慣

電車が止まる。どうやら前の電車との距離が詰まってるらしい。なかなか目的地につかない、暇だ。この暇を活かしてブログを書く。ポエム。

先週、先々週とやっていた流し読みシリーズ記事のおかげで、最近は情報のインプットがはかどってる感じがする。情報を得ているのは主に Nuzzle とはてブ(テクノロジーカテゴリー)で、技術的やデザインの記事をよく読む。あとはクソ長いポエムなんかもなんか気になって読む。時間は朝 30分、他で 10分くらいでやってる。

情報収集を積極的にしたり、他にも実験的な CSS をちょいちょい書いたり、少しづつ “取り戻したい過去の習慣” が戻ってきてる感じがする。

昔より仕事はできるようになったが、その分時間も仕事に使うようになった。それは喜ばしいことだけど、その分仕事以外で知識をためたり、個人的な実験をしたりすることが減った。これは悲しい。

今の良いところ、昔の良いところをうまく生活に取り入れていきたい。

黄龍になった

黄龍について - 麻雀格闘倶楽部

137戦の末、黄龍になった。

昨年末から麻雀格闘倶楽部にハマってる。週末になると近くのゲーセンに出かけ、1時間半で東風戦 6戦くらい打って帰る。この時間で動くオーブは通常 +2、好調 +5、絶好調 +9、不調 0、絶不調 -2 だった。(イベントで獲得するオーブも含めた数字)

これから真龍に向けて他の黄龍プレイヤーとの戦いが始まる。今日早速 2戦ほどまわり全員黄龍(もしくは真龍)と戦ってきたが、やはり段位戦で戦っていたプレイヤーとは少し違うように思う。2000点くらいで軽やかにあがるのと、危険牌を切りながらも絶対に振り込まないのが彼らの強さに思えた。

今年中に真龍になるためには月あたり 16の黄龍オーブ獲得が必要になり、週末 2日で通うことを考えると、一回あたり +2 の戦績を残さないといけない。

これまでの段位戦で考えるとそれほど難しくなさそうな数字たが、相手は黄龍でありほとんどが格上、とても刺激的だ。麻雀格闘倶楽部はまだまだ楽しめる気がしている。

CSS Element Queries

レスポンシブの常識が変わる!? 君はエレメントクエリーを知っているか?
気になった。メディアクエリーはビューポートを基準にスタイルを変化させるのに対し、エレメントクエリーは要素の幅や高さ、数に対してスタイルを変化させる。

パッと思いついた使いみちは、横並びのリストで中の要素の数が増えたときに nth-child とかで行を一段落とすとか、要素の高さが狭いときはボックス内にスクロールつけるとか、そんな感じ。

すでに発表してる人もいた。
CSS Element Queries
CSS の仕様ではないとのこと。

EQCSS については別の記事もあった。
[JS]コンテンツに応じたレスポンシブデザイン!要素の幅や高さや数に基づいてスタイルを定義できるスクリプト -EQCSS
デモも多めなので、エレメントクエリーがどんなふうに使えるか把握しやすい。

「UX JAM & UX Sketch」に行ってきた

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PPAP的なノリではじまった「UX JAM & UX Sketch (UX Sketch枠)」、そのレポート。

勉強会の趣旨は以下の通り。

事業開発・新規事業に携わられている方をお招きし、お話を頂く会です。事業開発を進める上での課題(体験設計、顧客開発、社内コミュニケーション、成果の上げ方など)を取り扱います。 

まとめ

登壇者の話を聞いて、それをネタにまわりと話して、イベントを楽しむ会だった。

聞いた発表の中から、とくに頭に残しておきたいこと 3つを書き出しておく。

  • モノづくりのサイクルを理解し、チーム内で同じゴールをもつこと
  • ユーザー要因のコンテキスト以外に、組織や事業におけるコンテキストも考慮すること
  • デザイナーの役割はプロジェクトの成功確率を最大化することであり、そのためには見えるもの以外もデザインすること

詳細 : セッション別

LT1「2017年、気にしておかないと乗り遅れる17のUX」

スライド資料

10分の発表なのにすごいボリューム。広範囲な話題をサポートしていて、最近どこかで記事になっていた UX ライティングの重要性も語られていた。

17のUXとはなにか、というのはスライドに書かれているので、ここではひとつだけ。

  • 「3. Trigger UX、心理的トリガーをしかける」というやつ
    • ユーザーには気持ちいい体験をってよく言うけど、それだけではデザインとかしにくくて。気持ちいい体験をさらに細かく割ったリストがでてきたときに、「あっ、使えそう」と思った

パネルディスカッション「新規事業におけるUXDの役割を深掘る」

  • デザイナーって?
    • プロジェクトの成功確率を最大化させるために必要な存在
      • 「見える」部分以外でもデザイナーは必要とされ始めている。ビジネスや組織づくりといった場面でも、デザイナー視点からの意見は役に立つのではないだろうか
      • プロジェクトの上流から入る必要性というのを感じている
  • ビジネスとデザイン、どちらが大事ですか?
    • 2つがコンフリクトしないためには、ビジョンを共有することが大事。同じ方向を向いていれば、衝突したとしても解決することが可能
      • ただ、ビジネスといえばやはり売上が重視され、そうすると制作スピードも考慮され、そうすると質を高める時間も制限される
        • 重要なのは設定したビジョンの中で、いま自分たちがどの段階にいるかを全員で意識すること
    • ユーザーに価値を届けるのと、マネタイズさせる方法が異なれば、話はより難しくなる
      • 広告とか
  • 体験とビジネス、どちらを優先させるか?
    • 「ユーザの体験は向上しそうだ、だがそうすると売上は落ちそうだ」という問題が、この世界の至るところにあるのではないか?
      • ある。しかし、それは短期的にみたときの結果であり、長期的にみるとユーザー体験の向上は売上につながる
      • サービスのフェーズとして、どこに価値を置くかを見定めるのが大事。すぐにお金が必要であるとき、多少お金が入るのが遅れてもいいから将来を見据えてサービスの価値をあげるべきときなど、様々なフェーズがあり、その都度一番必要になること(ゴール)を決める必要がある
    • 「儲かるだろうし、使われるだろう。だけどリリースをやめた」というケースはなぜ起こったか?
      • 使ってる人の負担があまりに大きそうだったのでやめた。なぜなら、それが続くとユーザーはサービスを継続しなくなるから
      • また、レターの場合、単純に楽しいという理由でユーザーがサービスを使ってしまうと、「親孝行している自分を実感する」というサービスのゴールからすこし離れてしまうから
  • 新規事業における UX とは?
    • ビジネスとデザイン、これはつまりお金とユーザー。常に両方を見ながらサービスを成長させることが大事
      • ユーザーを忘れてしまう瞬間がある。売上をあげることに集中してるときとか… 気をつけて!
    • モデルを形成し、組織内(チーム)・組織外(ユーザー)で同じ価値観やゴールを持つことが大事
      • モデルを使うことで、物事をわかりやすく説明することができる
        • モデルとは、つまり図案化に近い

LT2「日常から学ぶデザイン - 道具と体験の関係性 -」

スライド資料

「形態は機能に従う」という言葉が印象に残ったこのセッション。視聴者はセッションの冒頭で自分の身近にある道具をひとつ思い浮かべ、その道具を5つの視点から眺めることになった。(「」に自分が思い浮かべた道具を入れて考えた)

  1. 「」のない日常とは?
  2. 「」は、なぜこの姿に?
  3. 「」は、人をどう変えた?
  4. 「」が馴染んでない理由は?
  5. 「」は懐が広いか?

より具体的には、発表を聞きながら「過去の時代の代用品は何があったか?」、「道具が今の形になってる理由は?」といったようなツッコミを自分で入れていき、思い浮かべた道具がなぜ今の時代もあるのかを考えた。

僕が思い浮かべたのはフォークだったが、普段身近にありすぎて良いとか悪いとか、一度も考えたことがなかった。日本でいうと、すこし前の時代、代用品といえば箸だった。しかし文化の国際化(人と食の国際化)が進んだ今の代では、モノをつかむ箸よりも、モノを指すだけのフォークのほうが “誰でも使いやすい” から、いまはフォークがあるのかもしれない。

あと、発表中に出てきた「良い道具は人の習慣をすこしだけ変える」という言葉も頭に残っている。自分がつくっているサービスもこうなってほしいと思った。

LT3「世界規模で体験をデザインする - PS4のUI開発やUXの経験から」

※スライド資料は見つからず

音声 UI の話と、ちょっとだけ多言語化の話。

音声 UI は精度の悪さがやはり問題。また、機械の読み取り精度とは異なる問題として、人が喋るときの言いよどみや、間、指示語を認識できないのも、音声 UI がまだ使われてない理由としてあげられた。

多言語化については、事業の最初から考えることが大事。そうしないと良いものはできないし、売上にもつながらない。

発表の最後、「引き算の美学を語ると予算と工数も引き算される辛さ」というのに対して爆笑してた人がいたけど、僕はあまり意味が汲み取れなかった。(くやしい!)

他の人のブログ

見つけたら貼る。

流し読み #4

Medium崩壊の内幕:ジャーナリズムを変えようとした理想主義者はいかにして現実に敗れたか
エヴァン・ウィリアムズのことはみんな大好き。でも、彼はサービスをマネタイズすることが下手だったから、従業員を解雇するしかなかった。

Medium はこれまで広告で稼いでたみたいだけど、それをやめて次の収入源を探さないといけない。その候補にはパトロンを募って寄付を集める、って方法があがってるみたい。

スマホシフトとUIデザインが情報消費に与える影響について思うこと
日経新聞を題材にして、紙面ビューアー(紙の新聞そのままを閲覧する機能)と電子版アプリ(いわいる Web のニュースサイトの見た目)を比較。情報の重み付けや情報の取得しやすさが見え方によってずいぶん異なる、という結果が語られていた。

これはその通りだと思いつつ、最後出てきた言葉にドキッとした。

ユーザが好むと好まざるとに関わらず、知らないうちに情報消費に影響を与えられているわけです。